ウカタマ!

我がクリスマスの掟 <ショート・ショート> 

今年もたのしいたのしいクリスマスがやって来た。


不景気な世の中といえど、クリスマスに使う金は惜しまないのが最近の日本人の傾向であるが、いい傾向であると言える。
最近は、普通の民家でも、自宅をイルミネーションで飾り、近所の人にこれでもかこれでもかとまぶしい光と優越感を与え続けている。

僕の住んでいる地域でも、12月に入ると、団地内の何軒かがイルミネーションを点灯し始める。僕の仲間うちでは、これらに親しみを込めて「イルミ」と呼んでいる。
きらびやかなイルミを見ていると、
「あら、今年はこのお宅もやっているのね」「ねえ、あなた、来年はうちもやりましょうよ」「まあ、ほんと?約束よ。あなた愛している」
そういった会話が食卓で交わされているのが想像できる。

このイルミを団地ぐるみでやっている地域もあるという。何しろ、全ての家がピカピカ光っているので、下手な夜景スポットよりもきれい。だからこの時期、夜になると、それを見るのを目的にたくさんの人が訪れ、その団地をにぎわせている。
あまりに人が多くて、ゆっくり見れない事もあると言う。

しかし、そんな有名なスポットよりも、自分のお気に入りの場所を見つける方が断然いい。団地の中で5,6件の家だけがイルミしてる場所。そういったところの方が、人もいないし、一軒一軒、窓の細部から玄関の細部までゆっくり見る事ができる。

もちろん、自分が目をつけた場所なら、毎日でも通った方がいい。昨日とは違った見え方、おとついとは違った見え方をする事もある。
夜に限らず、たまには昼間に見に行って「ああ、こういう仕組みになっているのか」と研究することもいい。

かといって、毎晩、イルミを点灯している家はどうかと思う。そういった家は、電気代も気にしないお金持ちの家だとは思うのだが、何しろ「わかりにくい」のだ。
だから、たまにイルミを点灯しない日がある家の方が、実に興味深いと思う。

なぜなら、イルミが点灯されないその日は、その家が完全に「留守」であると言う事だから、
我ら「空き巣」にとって、絶好のチャンスなのである。。。

クリスマス万歳。

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