「腹を痛める」・・・・・生みの苦しみを味わう。子を産む。
「この子は私が―・めた子です」
(三省堂「大辞林」より)
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さて、第一回「辞書連想」のはじまりである。細かいルールは前回の
「はじめに」を読んでください。
「腹を痛める」とは、なかなかいい言葉である。「腹が痛い」とそんなに変わらないのに、意味が全然違う。
女性が子どもを産む時に味わう「痛み」を、男性に与えたら、間違いなく死んでしまうという話を聞いたことがある。女性は子どもを産むので寿命も長いし、強くできているのだ。
また、性行為において、女性は男性の100倍くらい気持ちいいという話も聞いた(中島らもの本からかな?)。
大きな痛みがある分、快楽も大きいのだろうか。そう考えると、男性の100倍という数字も許せる。もっともっと1000倍だってあげていいかもしれない。
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しかし、女性に関する事で納得いかないことがある。
映画館や、レンタルビデオ屋などにある「レディースデー」という割引サービスである。
あれは、何だ?何故、女性だけ、映画やビデオが安くなるのだろう?
女性だけが映画を作っているから、安いのか?いや、違う。
そこには、「子を産む痛み」と「大きな快楽」というような関係は存在しない。
完全に逆差別だと思う。俺だって映画を安く見たい。
男女雇用機会均等法も施行され、「スチュワーデス」も「客室乗務員」と言い換える時代。
そんな時代に、この「レディースデー」とやらは、なんと過剰なサービスなんだ。
一般の女性ならまだ構わないが、何でも男尊女卑に結び付けようとする田島陽子もこのサービスを利用しているかと思うと腹が立つ。
え?「カップルデー」もある?こんな些細な事で怒っている男には、彼女はいない。
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かといって、「メンズデー」を今から作っても仕方が無いし、何か、もっと他の「デー」を作ってはどうだろうか。例えば、、、
「キャプテンデー」 あらゆるチーム、団体のキャプテンなら割引。「あのー、僕キャプテンなんですけどー」と店員に言わなければ割引にならない。
「ハートブレイカーデー」 失恋した人だけが、割引に。証明のために、ほほをつたった涙の跡を見せる。
「刑事デー」 刑事だけが割引に。ただの警官では、ダメ。警察手帳を見せたあと、「やべえ、逃げろ」と言いながら逃げ出す店員を、捕まえられたら割引。
「レディースデー」 この「レディース」は女暴走族の意味。普通の「レディースデー」の日に、間違って特攻服を着てしまう人続出。
「パンチドランカーデー」 「日本の国民的キャラクターといえば?」という質問に、「富士山」と答えるくらいパンチが効いてる人だけ割引。
「葬式デー」 家族が死んだ人だけ割引になると思いきや、従業員の身内に不幸があったというだけの日(つまり、サービスデーではない)。
「やがて君も・・・デー」 「全く特徴が無い人でも、いつかサービスデーがやってくるはずだ」という格言。「果報は寝てデー」も同義語。
あれ、脱線してきた。。。
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僕は男なので「腹を痛める」という言葉には、「子どもを産む」という意味より
「生みの苦しみを味わう」という、こっちの意味の方がピンと来るようである。
自分の作品などは、「腹を痛めずして」生まれて欲しいものであるが、その「痛み」が痛ければ痛いほど、いい物ができた時の「快感」に変わるというのが、「表現する」という事の面白さでもある。
そういう意味で、「辞書連想」の第一回として、まさにふさわしいお題であった。
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この文章、お題の登場からわずか2時間ほどで書いてしまった。「腹を痛める」事無く書けた。
遅筆な僕にとっては奇跡だ。。締め切りの一週間、ギリギリ使ってやれと思ってたのに残念である。
では、次のお題。どうしよう。別に意味は無いが、織田信長の誕生日とか、どうだろう。
1534年05月12 日 = 1534ページ 5段12 行 = 1535ページ 1段目 12行目 の言葉 = 「竹渓」
やばい、中国の地名だって。。。何で日本の辞書にこんなん載ってるねん!
まあ、仕方が無い・・・。
締め切りは1週間以内。
次回のお題は・・・
「竹渓」
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