蔵出しmyhurt 〜折り紙を折ろう 

先日昔のPCのデータを整理していたら、ある同人誌に寄稿した文章がみつかりました。
3,4年前かな?その雑誌は結局出版されなかったので、お蔵入りとなったわけですが、もったいないのでここに発表します(少し修正しました)。

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「折り紙を折ろう」

古本屋で、折り紙の本を見つけてからというもの、僕は日夜折り紙を折り続けている。

しかし、自分の不器用さにはほとほと飽きれる。
「鶴」を折ろうとすれば「鳩」になり、「トンボ」を折ろうとすれば「ナガブチ」になるのだから、一枚折るたびにやる気をなくしてしまう。

でも、よく考えてみれば、僕みたいなこんなに不器用な人間が生活していても許されるのだ。この日本は。
なんていい国なんだ。僕はなんて幸せなんだ。ああ僕は幸せだ!!

だからもう一度がんばって折ろう!と、今度は「ネズミ」を折ろうとして「ミッキーマウス」になってしまい、またうつむき加減になるのだった。



その本によると折り紙の発祥は古く、奈良時代にまでさかのぼる。紙と一緒に中国から伝来し、まず貴族の間に広まり、そのあと民衆に広まったらしい。そんなに昔の日本人から語り継がれてきたのかと思うと、なかなか興味深い。

そう言えば、折り鶴を折った事の無い人っているのだろうか?いくら不器用人間でも、鶴くらいは折った事があるだろう。そう思えるくらい鶴はポピュラーな折り紙だ。

しかし、中国人なのか日本人なのかわからんが、
「鶴をはじめて折った人(以下 鶴はじ折った人)」はすごい。

「なんでここをこう折るの?」「こんな折りかた無理だ!」って言いたくなるのを我慢しながら、ただの正方形の紙をウカウカ折っているといつのまにか鶴になっているのである。

「鶴はじ折った人」(以下 鶴はじ人)は、これを計算で折ったのだろうか?それとも偶然「折れた」のか?
どちらにしても、鶴はじ人が当時の人気者になったことだけは間違いない。これで家一軒建てたかもしれない。

さらにこの折鶴。デザインも美しい。均整も取れていて、折り方も簡単。
鶴はじ人(鶴をはじめて折った人)は、デザイナーとしても一流だ。



折り紙はすっかり日本の文化として定着している。今は現代アートとして、海外へ広まっているとも聞く。海外旅行に紙を持って行って、当地の子供たちに鶴でもちょちょいと折ってあげれば、すごく喜ぶのではないだろうか。

いや、待てよ。鶴って日本と中国くらいにしかいないのかもしれない。

それならば、各国の子どもが喜ぶ「折り紙」を折る技術が必要になってくる。

インドのこどもには牛か。スリランカの子どもには紅茶がいいな。中国の子どもには歴史を折ってあげよう。ああ、アメリカの子どもにはやっぱり鉄砲だな。

よーし、待ってろ世界中の子どもたち!
今はヘタクソだけど、僕はこれから折り紙の「道」を極めて伝道師となり、みんなの土地へ行って折紙を折ってあげるからね!と、
「希望」を折ろうとして「自己嫌悪」を折ってしまう不器用な僕であった・・・。

(おしまい)

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昔書いた文章ですので、今の考えとも違う部分が多々ありますが載せてみました。
ほんと、不器用なんです。僕は。特にこういう立体関係になると。

この時は知りませんでしたが、折紙も実際はそんな昔からあったわけではないとか、江戸時代くらいから文献が見つかりはじめたとか、その時ヨーロッパにも独自の折紙があったとかで、どこが発祥というのは諸説あって結局わからないという事らしいです。
やっぱりみんな自分の国が発祥だとは言いたいみたいですね。
でも、今は日本の折紙がOrigamiとして世界に広まってるのは、やはり何か理由があるような。